世界に約62属2525種くらいあり、温帯域に多く、日本には約20属110種くらいが分布する。双子葉植物離弁花類、葉は互生、たまに対生がある。ほとんどが草本植物。通常両性花で放射相称花だがデルフィニュームのように左右相称の花もある。果実は痩果、袋果。キンポウゲ科は被子植物の中では一番原始的な種類のひとつ。また毒性を持つものがありトリカブトなどは昔から狩猟などで用いたり、推理小説の中や最近は実際の世界でも殺人に使われたりしている。また観賞価値の高い花が多く、アネモネやデルフィニューム、福寿草やオダマキ、最近はやりのクリスマスローズなどたくさんある。
フクジュソウ(アドニス)属 Adonis フクジュソウが日本ではよく栽培されている。26種がユーラシア大陸に自生している。最近赤い色のアドニスが花付の苗で販売されているのを見かけた。学名はギリシャ神話に出てくる美少年のアドニスに由来する。
アネモネ属 Anemone 144種がユーラシア大陸やスマトラ半島、南アフリカ、西アフリカ、北米、チリなどに自生が見られる。切花や春の花壇に利用されるアネモネを始め山野草で見られる種類も多い。
レンゲショウマ属 Anemonopsis レンゲショウマ、1種類のみの属。日本特産種で、本州の山地に分布する。
オダマキ属 Aquilegia 約50種が北半球に自生している。属名の由来はラテン語のワシ(aquila)もしくはラテン語の水(aqua)と集める(lego)からなっている。花色の派手な西洋オダマキ(アクイレギア)などが園芸店に並ぶ。日本にはミヤマオダマキやヤマオダマキが自生する。
サラシナショウマ属 Cimicifuga 18種が北半球に分布している。日本ではサラシナショウマが草原などに自生している。
クレマチス(センニンソウ)属 Clematis 暖地を中心に200種余りが知られている。日本には約20種ほど自生しており交配の親として重要な種もある。つる性のものが多い。葉は対生し羽状または3出複葉、時に単葉。両性花もしくは雌雄異株があり花色は白、紫、桃色など。 クレマチスへ
オウレン属 Coptis 約15種が北半球側の温帯に自生する。漢方薬としてオウレンやその仲間が育てられている。
デルフィニウム属 Delphinium 320種が北半球の分布しており、草本性。交配により、園芸品種が作られており、切花や鉢物・花壇などに利用されている。 デルフィニウムへ
ディコカルプム属 Dichocarpum 20種のヒマラヤ〜アジア東部に分布する。日本でもシロガネソウが知られている。
チチブシロカネソウ属 Enemion 6種がアジアやアメリカ北部に分布する。日本ではチチブシロガネソウが知られている。
セツブンソウ属 Eranthis 8種がユーラシア大陸に自生する。日本にもセツブンソウが一部の山地に自生する。
ヘレボレス属 Helleborus ヨーロッパを中心に地中海沿岸、西アジアに分布する植物で多くが常緑もしくは落葉性の多年草。約15種類ほどが知られている。最近はクリスマスローズとして人気があり、冬の庭を飾る植物としてこれからも大事にしてゆきたい植物の一つ。 クリスマスローズへ
ミスミソウ属 Hepatica 7種が北半球に分布する。日本ではユキワリソウの名前でミスミソウなどが古くから育てられており、特に花の変異が多く、観賞されている。
イソフィルム属 Isopyrum 4種がユーラシア大陸に分布する。アズマシロカネソウが知られているが現在は別属になっている。
ニゲラ(クロタネソウ)属 Nigella 20種が知られ、ユーラシア大陸に分布する。特に地中海沿岸地方やヨーロッパに多い。日本ではニゲラの名前で切花や鉢物で出回っている。
オキナグサ属 Pulsatilla 北半球の多く自生する植物で約38種類が知られている。山野草でよく育てられているオキナグサが有名。
キンポウゲ(ラナンキュラス)属 Ranunculus 世界中に400種余りありそのほとんどが多年草や球根植物。花は放射相称花で両性花。この仲間はプロトアネモニンを含んでいて苦く有毒なので口に含まないように。日本に生えるこの仲間はバイカモという水草以外は皆黄色の花。キンポウゲ(ウマノアシガタ)やラナンキュラスがこの属です。
カラマツソウ(タリクトラム)属 Thalictrum 330種が知られており、北半球、ニューギニア、熱帯アメリカ、熱帯アフリカ・南アフリカに自生している。日本にもカラマツソウやアキカラマツなどが自生している。この仲間のうち数種類が切花でも利用されている。
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