ラン科は現在880属22075種はあり、日本でも約63属170種ほど知られています。これからもっと増えつづけてゆくと思われる。単子葉植物の中では最も進化した植物で、世界中に広く分布しており、その環境に適応した多くの種類があります。さらにラン科の中では2つに分かれアツモリソウ亜科(Cypripedioieae)とラン亜科(Orchidioideae)になっています。
ランは世界で栽培されていて歴史も古いものがあり、薬用、観賞用として使われてきました。東洋ランは日本では古く奈良時代ごろ唐からの栽培されたランが渡来したとされる記録があり、中国では当然その前から栽培されていたらしい。鎌倉時代から栽培が始まり江戸中期には全盛を極めた。しかし洋ランはこれらよりももっと新しく18世紀のはじめにイギリスがアジアのランを、19世紀に入って中南米のランを採集してからである。華麗な品種作りに多くの交配種ができたが、特に属間での交配による新しい属が生まれるなどしてさらなる品種作りが進んでおり、これからも多くの新品種が登場することでしょう。
歴史的にはインドと南アメリカの洋ランがヨーロッパ圏にもたらされた19世紀は、洋ランは高価な植物として裕福な園芸好きの間で栽培することが流行します。当然価格も高騰したようです。
ランは色々あって分類や分け方が大変なのでちょっと表にしてみました。重複していますがあまり気にしない様に。
着生ラン |
樹木の樹皮などにくっついて霧や木を伝わってくる雨水を水や栄養分として育ちます。コチョウランやデンドロビュームなどたくさんあります。 |
地生ラン |
地面に根を張るタイプのランで球根性のものもあります。シンビジュームやサギソウなどがあります。 |
単茎性ラン |
茎が一本伸びつづけて花が付きそこで終わらずに、また伸びつづける種類。バンダなど。 |
複茎性ラン |
新しい芽が毎年伸びて花がつきそれで終わり、その茎は次世代の養分として役立ち次の年にはまた新しい芽が出てくる種類。カトレアやシンビジュームなど |
球根性ラン |
温帯域にある種類のうち厳しい乾燥や冬に備えて球根を作るものがあります。サギソウなど。 |
常緑性ラン |
これは大体の種類が含まれます。 |
落葉性ラン |
やはり乾季などを迎えると葉を落とします。リカステやカランセなど。 |
腐生ラン→菌寄生ラン |
葉緑素が無いため自力で成長できないので他の有機物から栄養を取って成長するランです。ギョリンソウなど。現在は腐生から菌寄生という呼び名に変わってきているようです。 |
無葉ラン |
葉が無くて根っこで光合成をするランです。 |
Orchisの語源は「睾丸」。この名前のためか昔は精力剤として使われたらしい。
ランも深く突き詰めると際限が無いので一応ここらへんで・・・・・・ 詳細はまた個々に。
アコリディウム属 Acoridium
現在はデンドロキラム属へ移っている
エランギス属 Aerangis
50種類あまりがアフリカ、マダガスカルなどに自生する。着生ラン。
エリデス属 Aerides
19種が知られ熱帯アジアや東南アジア〜ニューギニアなどに分布する。
エリドバンダ属 Aeridovanda
エリデス属とバンダ属との人工交配による新属。1918年に登録された。
アングレクム属 Angraecum
200種類が知られており、熱帯アフリカ、マダガスカル、スリランカなどに自生している。着生ランが多い。
アノエクトチルス属 Anoectochilus
35種類が熱帯アジアや太平洋諸島東部に自生が見られる。日本にもキバナシュスランなどが自生している。葉の模様や葉の表面がきらきらと光の加減で光って見えることからジュエルオーキッドとも呼ばれている。
アンセリア属 Ansellia
1種のみの属でア・アフリカナが知られる。
アルポフィルム属 Arpophyllum
5種が中央アメリカ〜南アメリカ北部などに分布する。
アルンディナ(ナリヤラン)属 Arundina
1種類もしくは数種類が熱帯アジアに自生する。草丈は長くひょろひょろ。花は以外の大きい。和名をナリヤランという。
アスコセンダ属 Ascocenda
バンダとアスコケントルムとの属間交配によって出来た新属。花色が多くギフトなどの洋ランでも販売されている。
アスコケントルム属 Ascocentrum
8種類がヒマラヤ〜ボルネオにかけて分布する。いくつかとの属同士の交配親にも使われる。
アスコノプシス属 Asconopsis
アスコケントルムとファレノプシスとの属間交配による新属。
バプティシジウム属 Bapticidium
バプティストニア属とオンシジウム属との人工交配による新属。
バプチストニア属 Baptistonia
1種のみの属でオンシジューム属にまとめられるときもあるようです。ブラジルに自生しています。オンシジューム属との交配により新しい属もできています。
ビーララ属 Beallara
ブラッシア×Cochlioda×ミルトニア×オドントグロッスムの4属による交雑により生まれた新属。1970年に登録された。
ブレティラ属 Bletilla
9種が知られており東アジアに分布する。日本では
シランが自生もしくは栽培されている。
ボスリオキルス属 Bothriochilus
現在はCoelia属になっています。
ブラッサボラ属 Brassavola
15種類が熱帯アメリカに自生している。着生ラン。
ブラッシア属 Brassia
35種類が熱帯アメリカに自生する。ほとんどが着生ラン。
ブラッソカトレア属 Brassocattleya
人工交配による新属で1889年にできた。現在も多くの品種が作出されている。
ブラッソレリオカトレア属 Brassolaeliocattleya
ブラッサボラ属×レリア属×カトレア属との3属間交配で生まれた新属。
ブルボフィルム属 Bulbophyllum
1000種類以上を含む大きな属で花の形・色彩・葉の形状がいろいろあり非常に面白い属。日本にもマメヅタランなどがあり、東南アジアなどをはじめ熱帯地方に多く分布する。
カランセ属 Calanthe
東南アジア、中国、日本、オーストラリア、アフリカ東部におよぶ広範囲に分布しており約150種が知られている。日本ではエビネで知られ専門に育てる人も多い。交配種多く作られている。
カタセツム属 Catasetum
100種類ほどが熱帯アメリカに分布している。
カトレア属 Cattleya
中央アメリカから南アメリカの熱帯域に自生するランです。約30種が分布している。カトレア属は樹木に着生し、気根を出して成長する好気性の着生ランです。根元より球茎(バルブ)が立ち上がりそれが連なっている。球茎の先に葉が一枚ついています。属名はイギリスの園芸家であるWilliam
Cattley氏に因んでおり、このカトレア属の種であるラビアタ(C.labiata)を初開花させている人でもある。カトレア属とレリア属は近縁だがカトレア属の花粉塊4個とレリア属の花粉塊8個で区別されている。洋ランの代表的なもののひとつで、花の大きなものは華麗で豪華である。レリア属を含め、ブラッサボラ属やソフロニチス属などと属間交配して、さらなる品種作りがされている。それらの属間交配種も含めて総称してカトレアとして呼ばれてもいる。多くの交配種のおかげで品種を選べば一年を通して花を楽しむことができます。
ケラトスチリス属 Ceratostylis
80種が知られインドシナ〜太平洋諸島南部などに分布する。
トクサラン属 Cephalantheropsis
6〜8種がアジア南西部に分布する。日本ではトクサランが一部の地域に自生する。
コンドロリュンカ属 Chondrorhyncha
10種が知られており熱帯アメリカに分布しています。
キシス属 Chysis
中央アメリカ〜南アメリカ北部などに7種ほどが知られている。
シルホペタラム属 Cirrhopetalum
現在はブルボフィルム属にまとめられています。
クレイソケントロン属 Cleisocentron
1種類のみの属で、ヒマラヤやベトナムにかけて自生する。
クロウェシア属 Clowesia
6種が中央アメリカに分布している着生ランです。
コクレアンテス属 Cochleanthes
熱帯アメリカに自生するランで約15種類あるといわれている。交配種もある。
コエリア属 Coelia
5種が知られ中央アメリカに分布する。
セロジネ属 Coelogyne
100種類ほどが熱帯アジアやスリランカ、インドネシアなど広く自生している。着生ラン。標高が高いところに育つものが多く知られ、1000m以上の高地に育つものが多い。
コルマナラ属 Colomanara
ミルトニア属×オドントグロッスム属×オンシジューム属との属間交配によって生まれた新しい属。1963年に登録された。現在も交配が続いており新しい品種がこれからも出てくることだろう。
コンパレッチア属 Comparettia
熱帯アメリカに分布しているランで約12種類が知られている。小型の着生ランです。属名はイタリアの植物学者であるAndreo
Comparetti氏に因んでいます。
バイケイラン属 Corymborkis
5種が知られインドシナ周辺から太平洋諸島の一部に分布する。日本では西表などにバイケイランが自生している。
キルトスティルス属 Cyrtostylis
6種がオーストラリアに分布しています。
シクノチェス属 Cycnoches
23種が知られており熱帯アメリカに分布する。
シクノデス属 Cycnodes
シクノチェス属とモルモデス属との属間交配により出来た人工属です。
シンビジューム属 Cymbidium
日本、熱帯アジア、オーストラリア、中国など広い範囲に自生しており、約44種類が原種として知られており、日本などではシュンランやカンラン、海外ではシンビジュームとして花が大きく派手なものが発達してきました。現在は日本では住宅事情もあってかシンビジュームも小型化しつつあり、葉が長く大きく伸びない種類が出てくるようになりました。
キルトチルム Cyrtochilum
現在はオンシジウムにまとめられている。
シプリペディウム属 Cypripedium
47種が知られており北半球に分布する。日本ではクマガイソウやアツモリソウなどが知られている。
ダーウィナラ属 Darwinara
アスコケントルム×ネオフィネティア×リンコスティリス×バンダの4属から交配され作られた人工属です。
デンドロビウム属 Dendrobium
東南アジアを中心に、縦に日本〜ニュージーランド、横にインド〜ポリネシアまでと分布域の広いランで、およそ1000種類が知られています。日本には3種類あります。形態や花形、性質がとても多彩な属です。交配種も多く、また日本では古典植物として長生蘭が古くからあります。属名はギリシャ語のdendron(木)とbios(生活)に由来しており、樹上に多く着生しているところから付けられました。デンドロビウムは毎年茎のように長く伸びるバルブを生じます。形は種類によってまちまちで長く伸びるものや卵型、長楕円形などがあり全般的に多肉質です。ほとんどが着生ランで熱帯域から温帯域までまた高地から低地までと生態も多様です。花の形態や茎などの様子によりデンドロビウムの中ではさらに4亜属41節に分かれています。主に使われている種としてはノビレ(nobile)を基本としたノビル系、ファレノプシス(phalaenopsis)を基本としたデンファレ系、フォルモスム(formosum)を基本としたフォルモスム系と、その他としているようです。
デンドロキラム属 Dendrochilum
約100種類が東南アジア〜マレーシアにかけて自生が見られる。常緑性の着生ラン。小さな花が花茎にたくさんつくのが特徴で、株が育つとたくさんつくので非常に見事。
ディアファナンテ属 Diaphananthe
20種類が熱帯アフリカに分布する。
ディサ属 Disa
99種類が熱帯アフリカや南アフリカ、マダガスカルに自生している。熱帯のランに思われるが暑さ、寒さがともに苦手。最近は交配により花の大きいものや花色も殖えてきているようだ。
ディウリス属 Diuris
54種が知られておりオーストラリアに分布するがそのほとんどが西オーストラリアに集中する。
ドリティノプシス属 Doritaenopsis
ドリティス属とファレノプシス属との交配により生まれた新属。1923年に登録された。現在は多くの品種があり、洋ラン鉢物での出荷も多い種類でもある。
ディプロカウロビウム属 Diplocaulobium
94種が知られておりマレー半島〜太平洋諸島の一部などに分布しています。
ドリアデラ属 Dryadella
熱帯アメリカに自生している着生ランで、25種類が知られている。かつてはマスデバリア属に含まれていた。
エアリナ属 Earina
7種類が太平洋諸島に自生が見られ、イースター島やニュージーランドに分布している。
エリタランテラ属 Elythranthera
2種のみの属で西オーストラリアに分布しています。
エピカトレア属 Epicattleya
カトレア属とエピデンドラム属との属間交配により生まれた新属。1897年に登録されている。
エピデンドルム属 Epidendrum
中南米の熱帯に広く分布しており約700種類ほどある。カトレア属に近い種類です。着生ランです。属名の由来はギリシャ語のepi(上)とdendron(木)で樹上に着生する様子からきています。カトレア属との属間交配品種もあります。樹上や岩上に着生するランで、細い棒状の茎が伸びその先に花茎をつけ数十輪の花を付ける。花の大きさも種類によってまちまちで大きなものから小型なものまである。
エピゲネイウム属 Epigeneium
12種類が熱帯アジアやマレーシアなどに分布する。デンドロビウム属の中の一部の節がこの属になった。
エリア属 Eria
日本にも数種類が自生しており、インドやオーストラリアなど広い範囲に自生が見られるラン。500種類あるといわれている。学名は羊毛に因んでおり一部の種類に産毛のようなものが見られるからだろう。
オニノヤガラ属 Gastrodia
35種がアジア東部やインドシナ〜ニュージーランドにかけて広く分布する。日本ではオニノヤガラやハルザキヤツシロソウが見られる。
ゴンゴラ属 Gongora
50種知られており、熱帯〜中央アメリカに分布する。
シュスラン属 Goodyera
55種類がほぼ世界中に分布しており、特にアジアに多い。日本にも山間部にシュスランやミヤマウズラなどが見られる。
グラマンギス属 Grammangis
マダガスカルに2種類が自生する。マダガスカル固有の種。
グラマトフィラム属 Grammatophyllum
12種類がポリネシア〜マレーシアにかけて自生している着生ランです。ひとつの花茎に非常にたくさんの花がつきます。最近は贈答用の洋ランとして需要が多くなっています。
トンボソウ属 Habenaria
600種類が汎太平洋地帯〜亜熱帯域に自生している。日本にはサギソウやトンボソウが湿原で見られる。
ホーキンサラ属 Hawkinsara
Broughtonia x Cattleya x Laelia x Sophronitis の4属の種との交雑によって生まれた人工新属です。
ムカゴソウ属 Herminium
30種類がユーラシア大陸の温帯域などに分布している。日本ではムカゴソウが湿地などで見られるが、激減している。
シロスジカゲロウラン属 Hetaeria
27種が旧世界の熱帯域に分布します。日本ではヤクシマアカシュスランなどが沖縄の一部などに自生しています。
ヘキセア属 Hexisea
現在はScaphyglottis属になっている。
ホルコグロッスム属 Holcgrossum
12種が知られており東南アジア〜台湾にかけて分布しています。
ホウエアラ属 Howeara
レオキルス属×オンシジウム属×ロドリグェツィア属との交雑によって出来た属。
フントレア属 Huntleya
10種が知られており、熱帯アメリカに分布する。
ハイメノルキス属 Hymenorchis
10種類がフィリピン〜ニューカレドニア、ニューギニアなどに分布している。
イオノプシス属 Ionopsis
4種が知られ熱帯から亜熱帯アメリカに分布する。観賞に栽培されている。
ムヨウラン属 Lecanorchis
20種がインドシナや日本に分布する菌寄生ラン。日本ではムヨウランやクロムヨウランが山地の林床に見られます。
レリア属 Laelia
69種類が熱帯アメリカに分布している。カトレアなどに近いので属間で交配されている。
レリオカトレア属 Laeliocattleya
カトレア属とレリア属との属間交配新属です。1863年に登録されています。現在もそれぞれの親同士でさまざまな品種が生まれている。そのおかげで品種をそろえると一年中花が楽しめるようになった。
レパンテス属 Lepanthes
460種類が熱帯アメリカに分布している。小さな着生ランで、雲霧林に多く自生している。今後も発見されることで、まだ、増える可能性のありそうなランかもしれません。
レプトセラス属 Leptoceras
1種のみの属で西オーストラリアの中部から南部にかけて広く分布する。
ルディシア属 Ludisia
1種類がアジア東南部、マレーシアなどに自生している。ホンコンシュスランがありますが、もしかしたらヘマリア属に変ってるかもしれません。
ボウラン属 Luisia
30種が熱帯アジアに分布しており、日本にもボウランが自生する。
リカステ属 Lycaste
約49種類が中南米の特にメキシコ〜ボリビアのボリビアの高地に自生する。属名はトロイ王の娘の名前からきています。現在はアングロア属との属間交配により新属アングロカステ属が生まれ多くの品種が作出されています。またこの仲間は高地産が多いため夏場は涼しい場所での管理がよい。
リペランツス属 Lyperanthus
5種がオーストラリアとそのうちの1種がニュージーランドに分布しています。
マラキシス属 Malaxis
300種と非常に多くの種が含まれている属で様々な場所に見られるようです。日本ではオキナワヒメランが知られています。
マスデバリア属 Masdevallia
小型のランだが380種類ほどある。コロンビアからボリビアにいたるアンデスを中心にメキシコからブラジルまでの熱帯アメリカに分布しほとんどが高地。属名の由来はスペインのカルロス3世の侍医であるJose
Masdevallを記念したものより。へら状の葉を密生させて生える。
マキシラリア属 Maxillaria
420種類が熱帯〜温帯アメリカに分布している。
メガクリニウム属 Megaclinium
ブルボフィルム属に含むこともあるそうですが、扁平状になっていてそこに花がつくタイプを分けて分類しているようです。
ミルトニア属 Miltonia
パンジーの花に似ていることからパンジーオーキッドとも呼ばれる。南アメリカのブラジルやアンデスなどに自生するランで約9種類ほどが知られている。現在はかつてミルトニアに含まれていた数種類がミルトニオプシスなどに分かれている。
ネオベンタミア属 Neobenthamia
タンザニアに自生するネ・グラキリス1種のみの属。
フウラン属 Neofinetia
1種類のみの属でフウランがある。日本や中国、台湾に自生する着生ラン。古くから栽培されており、葉の変異や姿かたち、花などを観賞する。リンコスチリス属との交配新属もある。
ネオスチリス属 Neostylis
フウラン属とリンコスチリス属との属間交配による新属。フウランの香りが受け継がれるようだ。
ヨウラクラン属 Oberonia
300種が旧世界の熱帯から温帯にかけて分布する。その多くは熱帯域に集中するようです。日本ではヨウラクランが本州〜沖縄などに分布しています。
オクトメリア属 Octomeria
135種類が熱帯アメリカ、西インド諸島などに分布する。栽培されている種類は少なそうだが・・・?
オドントグロッスム属 Odontoglossum
140種類が熱帯アメリカに分布している。一部の種類が別属に移っているようだ。交配により観賞価値の高いものが多く、贈答用の鉢物として利用が高まっている。また、ほかの属との交配により新属も生まれている。
オドンチオダ属 Odontioda
コクリオダ属とオドントグロッスム属との属間交配によって生まれた新しい属。1906年に登録された。暑さに弱い。現在も交配が続いており新しい品種がこれからも出てくることだろう。
オエルステデラ属 Oerstedella
32種類が熱帯アメリカに分布する。
オンシジューム属 Oncidium
680種類が知られ、熱帯アメリカや南アメリカなどに分布する。切花や鉢物でも多くの品種が作出され、花色や花の形・大きさなど様々な品種がある。
オンシディオダ属 Oncidioda
コクリオダ属(Cochlioda)とオンシジウム属(Oncidium)との属間交配によって生まれた新しい属。
オルニソケファルス属 Ornithocephalus
熱帯アメリカに約28種類が自生している。着生ラン。
パフィオペディラム属 Paphiopedilum
東南アジアを中心にインド、中国南部、フィリピン、ニューギニアなどに分布しており、約700種類ほどが知られている。地生ランで林床部に多く自生している。一株から咲く花が一輪〜数輪だが花の寿命が長く一ヶ月以上は持つ。属名はギリシャ語のPaphia(Paphosの女神、ビーナスの古都)とpedilon(サンダル)に由来しており、ビーナスのスリッパと呼ばれている。
パラファレノプシス属 Paraphalaenopsis
4種が知られておりボルネオ西部に分布しています。
ペリステリア属 Peristeria
15種が知られており熱帯アメリカに分布している。
ファレノプシス属 Phalaenopsis
東南アジアを中心にインド、台湾、フィリピン、中国南部、オーストラリア北部などに約50種類が分布している。単茎性、常緑性の着生ラン。属名はギリシャ語のphalaina(蛾)とopsis(見せかけ)の2語からなっており、花形から由来している。日本名はコチョウランで、多くの種類から選抜交配されて現在の胡蝶蘭になっている。贈答用として普及し、冠婚葬祭にはカトレアと並び、切花や鉢物として多く使われている。最近はミニコチョウランが住宅事情からなのかまた咲かせ易いからなのか、よく売れている。英名は「モス・オーキッド」と言う。
ファイウス属 Phaius
30種が知られており日本でもカクチョウランが沖縄などに自生しており、インドシナ、中国南部、熱帯アフリカやオーストラリアなどにも分布しています。
フォリドタ属 Pholidota
29種類がインドシナの周辺地域に分布している。
フラグミペディウム属 Phragmipedium
中南米に分布しています。地生か着生しています。この仲間は約15種類ほどが知られています。パフィオペディラムに似ています。属名はギリシャ語のphragma(分割)とpedilon(上靴)の2語からなり子房に隔壁があって3室に分かれているところからきています。
ツレサギソウ属 Platanthera
40種類が北半球に自生する。日本にも多くの種類が山野に自生しており、湿地ではミズチドリ、山地ではヤマサギソウなどが知られている。
プレウロタリス属 Pleurothallis
熱帯〜亜熱帯のアメリカ大陸に約1120種類ほどあるとされる。着生〜地生まであり霧の多く発生する標高の高い場所に多い。
トキソウ属 Pogonia
2種類がアジア〜北アメリカにかけて分布する。日本でもトキソウなどが見ることができる。
ポティナラ属 Potinara
カトレア属×ブラッサボラ属×レリア属×ソフロニチス属の4属間の交配による新属。この多属間での交配によりより多くの花色・特徴が出るの様になりミニ種も多くなった。1922年に登録された。
プラソフィルム属 Prasophyllum
80種が知られほとんどがオーストラリアに分布しています。
サイコプシス属 Psychopsis
4種が知られており熱帯アメリカに分布しています。
プテロスティリス属 Pterostylis
120種類がオーストラリアやニュージーランドとその周りの島々に分布している。現在も新種が見つかっているようです。
ピロルチス属 Pyrorchis
2種が知られオーストラリア南西部に分布しています。
レナンテラ属 Renanthera
東南アジアやニューギニアにかけて約15種類が自生する。多数花をつけ交配種や選抜品種も多い。比較的大型の着生ラン。
レストレピア属 Restrepia
30種が知られており熱帯アメリカに分布しています。
リンコリデス属 Rhynchorides
エリデス属とリンコスティリス属との交配新属です。
リンコスティリス属 Rhynchostylis
インドからセイロンにかけてまた中国南部、東南アジアに約4種類が自生しています。着生ランで中型種。茎が太く数枚の葉がつき、固い。属名はギリシャ語のrhynchos(くちばし)とstylis(蕊柱)の二つからなっており蕊柱の形が嘴状であるところから。
ロビクェティア属 Robiquetia
40種が知られインドシナ〜トンガなどに分布する。一部観賞用にロ・セレナなどが栽培されている。
ションボカトレア属 Schombocattleya
カトレア属とションバーキア属との属間交雑による新属。
シグマトスタリックス属 Sigmatostalix
35種が知られ、中南米に分布している。
ソブラリア属 Sobralia
95種が知られており熱帯アメリカに分布する。
ソフロカトレア属 Sophrocattleya
ソフロニティスとカトレアとの交雑により生まれた新属です。
ソフロレリア属 Sophrolaelia
ソフロニティスとレッリアとの交雑によって生まれた新属です。
ソフロレリオカトレア属 Sophrolaeliocattleya
カトレア属×レリア属×ソフロニティス属との3種間交雑により生まれた新属。ミニカトレアと呼ばれるように小型や中型の種類が多い。
ソフロニティス属 Sophronitis
9種類がパラグアイやブラジル東部などに分布している。小型のランで、カトレアなどとの交配によりミニ系の元親になっている。
コウトウシラン属 Spathoglottis
30種が知られ熱帯アジアからオーストラリアにかけて分布する。日本では西表などにコウトウシランが自生している。
スピランテス属 Spiranthes
30種類が北半球に分布している。一部が熱帯アメリカにも自生している。日本ではネジバナが良く見られる。
スタンホペア属 Stanhopea
メキシコからブラジルまでに分布しており、約25種類が知られている。常緑性の着生ランで属名はイギリス王立園芸協会会員のStanhope伯を記念して付けられました。
ステノグロッティス属 Stenoglottis
4種類が西・南アフリカに分布しており、地生や半着生のラン。
イリオモテムヨウラン属 Stereosandra
1属1種のみの属でアジア東南部〜マレーシア西部に分布する。日本では西表や石垣島にイリオモテムヨウランが自生する。
トケンラン属 Tainia
14種がインドシナ〜中国、日本などに分布している。日本ではヒメトケンランなどが沖縄などの山間部などに見られる。
テリミトラ属 Thelymitra
46種が知られその多くがオーストラリアに分布し、他マレーシアやニューカレドニア、ニュージーランドなどに自生している。
カヤラン属 Thrixspermum
140種が知られインドシナ周辺諸島や台湾や日本では沖縄の一部に見られる。西表島などにハガクレナガミランが自生している。
トリコピリア属 Trichopilia
30種類が熱帯アメリカに分布している。着生ラン。
バンダ属 Vanda
熱帯アジアを中心に約45種類が自生する。着生ランなので多くの種類が樹木などに着生して育っている。多くの品種や交配種があり属間交配も行われている。
バニラ属 Vanilla
106種余りが知られており汎太平洋諸島とオーストラリアに一部分布している。バニラはその名の通り香料に用いるバニラの原料です。
ハクウンラン属 Vexillabium
2種のみの属で日本と朝鮮半島などアジアに分布しています。ヤクシマヒメアリドウシランが沖縄などに自生しています。
ワルセウィツェラ属 Warczewiczella
現在は
Chondrorhyncha属へまとめられています。
キヌラン属 Zeuxine
26種が知られ旧世界の熱帯から温帯に分布する。日本でも沖縄などにアオジクキヌランなどが自生する。
ジゴペタラム属 Zygopetalum
ブラジルを中心とした南米の熱帯域に分布しており約18種類が知られている。着生もしくは湿った崖地に生えている。属名はギリシャ語のzygon(くびき)とpetalon(花弁)からなっていて、環状の隆起に因んでいる。
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