双子葉植物離弁花植物で通常花は両性花で左右相称花。世界では745属19500種もあるとても大きな群で、日本では約41属100種が自生する。樹木から一年草の草花まで、また観賞用樹木から重要作物まで多くの種類がある。特に野菜では植物性のたんぱく質を多く含み、また油脂分を含んでいるので油などを搾取する。またマメ科の特徴として根粒菌との共生があげられ空気中の窒素を固定して利用している。花のつくりから放射相称花のネムノキ亜科、花冠が蝶型で花弁の重なりが下向きになるミヤコグサ亜科、蝶型にならずに重なりが上を向くジャケツイバラ亜科に分類されている。
トウアズキ属 Abrus 17種がほぼ世界中に分布する。日本ではトウアズキが栽培されていることがある。
アカシア属 Acacia 1200種がオーストラリアを中心に熱帯や亜熱帯から温帯にかけて自生している。日本ではギンヨウアカシアが一般的だが最近は多くの種類が販売店で見られるようになってきた。
アデナンテラ属 Adenanthera 12種が熱帯アジアに分布する。アデナンテラ
ネムノキ属 Albizia 118種が温帯アジアやアフリカ、アメリカなどに自生が見られる。日本にもネムノキなどが自生している。
ササハギ属 Alysicarpus 25種が旧世界の熱帯〜亜熱帯などに分布する。日本では沖縄などにササハギが自生している。
アマースティア属 Amherstia 1属1種の樹木で熱帯地方では公園や庭園樹として利用されている。ヨウラクボク
アンディラ属 Andira 熱帯アメリカに30種自生している。アンディラ
アラキス属 Arachis 22種ほどが南アメリカに自生する。この属にはラッカセイがある。
アカハダノキ属 Archidendron 94種がインドシナ周辺に広く分布する。日本では八重山諸島にアカハダノキが見られる。
ゲンゲ属 Astragalus 1750種が北半球に多く自生する。水田での春の風物詩であるレンゲの花はこの仲間です。このほかに高山に生える仲間がある。
バプティシア属 Baptisia 17種が北アメリカ東部などに自生する。鉢物でムラサキセンダイハギが春に販売される。
バウヒニア(ハカマカズラ)属 Bauhinia 亜熱帯地方や熱帯地域に約300種はある植物で、街路樹に利用されている種類もある。花が大きく綺麗。日本では植物園で数種類が見られる。香港ではアカバナハカマノキが香港の花としてある。花が大きく開くのでおおよそマメ科の花に見えない。
ボッシアエア属 Bossiaea 50種がオーストラリアに分布しその多くが西オーストラリアに自生する。 ボッシアエアへ
ブラキセマ属 Brachysema 8種がオーストラリア南東部に分布する。赤い花をつけるブラキセマが鉢で販売されている。
ブラウネア属 Brownea 12種がコスタリカや周辺諸国・諸島、ペルーなどに分布する。スリランカでは植栽されたものだが大きな手毬状になって咲いているブラウネア・グランディケプスがとても綺麗で印象的でした。
ジャケツイバラ属 Caesalpinia 150種ほどあり熱帯に多い。マレーシアや南アメリカ、ナミビアなどに見られ、熱帯の公園などに植樹されている。日本にはジャケツイバラがある。海外ではオウゴチョウなど綺麗な花色の樹木があり、鉢物でも販売されているのを見かける。
カリアンドラ(ベニゴウカン)属 Calliandra 北アメリカ南部、中央・南アメリカ、マダガスカル、インドなどの熱帯、亜熱帯に分布する常緑低木。約200種類ほど知られている。属名はギリシャ語のkallos「美しい」とandros「おしべ」に由来する。 カリアンドラへ
カリスタチス属 Callistachys 1種のみの属で西オーストラリアに自生している。 カリスタチスへ
ナタマメ属 Canavalia 51種が熱帯域に多く分布しておりハワイには6種の固有種があるようです。日本ではハマナタマメなどが自生しています。
ムレスズメ属 Caragana 80種がヨーロッパ東部〜中央アジア〜中国などに広く分布する。日本では中国から入ったムレスズメが庭木として利用されることがある。
カッシア属 Cassia 熱帯域に約30種ある。以前カッシア属に含まれていたものがさらにカマエクリスタ属とセンナ属に分けられています。熱帯ではモクセンナ(現在はセンナ属)やナンバンサイカチ、漢方薬としてエビスグサなどがある。
カスタノスペルムム属 Castanospermum 13種ほどがあり、うち12種が熱帯アメリカに、1種がオーストラリア北東部やニューカレドニア、バヌアツなどに自生する。観葉植物としてオーストラリアビーンズが使われている。
ケントロセマ属 Centrosema 熱帯〜温帯アメリカに36種が分布する。一部の種が帰化植物として逸出している。 ケントロセマへ
ハナズオウ属 Cercis 6種が北半球に分布しており日本では中国から入ってきたハナズオウが庭木として利用されている。
カマエクリスタ属 Chamaecrista 330種ほどが知られ熱帯から温帯のアメリカに多く、アジア東部などにも見られる。 カマエクリスタへ
クリスティア属 Christia 12種が東南アジアからインド諸島、オーストラリアなどに自生している。苗物でヒコウキソウが販売される。
クリアンツス属 Clianthus ニュージーランドに1種類のみが自生しており、かつてここに含まれていたデザートピーなどはSwainsona属になっているようです。
クリトリア属 Clitoria 62種が知られ熱帯や暖帯に分布する。クリトリアの名前でブルーの花の種が栽培されている。
コダリオカリックス属 Codariocalyx 2種が熱帯アジアとオーストラリアに分布する。マイハギの名前で幾度となくテレビで動く植物として紹介されていました。
エニシダ(キティスス)属 Cytisus 中部ヨーロッパから地中海沿岸地域の分布していて約33種が知られている。常緑または落葉性の低木が多い。葉は小さく互生、単身複葉または3出複葉。花はマメ科特有の蝶型です。通常鉢で出回っている品種はエニシダ・ラケモススです。
ダヴィエシア属 Daviesia 120種がオーストラリアに分布しています。育つ場所で葉の形が違うなど面白い。 ダヴィエシアへ
デロニックス属 Delonix 熱帯アフリカやマダガスカル、インドなどに約12種がある。非常に派手やかなホウオウボクが熱帯地方の公園や街路樹として利用されている。
デンドロロビウム属 Dendrolobium 12種が熱帯アジアやインド洋周辺諸島やオーストラリアに分布する。日本では沖縄を北限としたナハキハギが知られる。
デリス属 Derris 40種が知られ東南アジア〜オーストラリア北部に広く分布しています。また、一部が東アフリカなどに見られるようです。殺虫剤などの目的でデリス・エリプティカなどが知られています。
デスマンツス属 Desmanthus 24種が熱帯アメリカに自生する。日本では馴染みがないか、自分が知らないだけなようでして、ハワイではデ・ヴィルガツスが白い花を咲かせていました。
ヌスビトハギ(デスモディウム)属 Desmodium 熱帯や亜熱帯〜温帯域などに多く自生する多年草で、450種がある。日本でもヌスビトハギが山地等に見られる。熱帯地方では帰化植物としてこの仲間が広がりを見せているようだ。
ディポゴン属 Dipogon 1種のみの属で熱帯〜南アフリカに分布する。帰化植物として広がっている場所もあるようだ。 ディポゴンへ
コウシュンフジマメ属 Dolichos 旧世界の熱帯域に約60種ある。つる性の植物が多い。フジマメはこちらの属でしたが今は別属に分かれています。
エリスリナ属 Erythrina 熱帯・亜熱帯域に自生する落葉樹で約112種ほどが知られている。この仲間はほとんどが赤〜オレンジ系の花が多い。属名もこれに由来するギリシャ語の赤色(erythros)からきている。アメリカデイゴやサンゴシトウが公園などに植えられている。
ユータクシア属 Eutaxia 8〜9種がオーストラリア西部に分布している。ユータクシアの名前で園芸用に販売されていることがある。
エノキマメ属 Flemingia 30種が知られ、旧世界の熱帯に広く分布しています。日本では西表島などにエノキマメが自生しています。
ハギカズラ属 Galactia 140種が温帯域に広く分布する。沖縄などにハギカズラが自生している。
ガレガ属 Galega 地中海沿岸やヨーロッパ中部、東アフリカなどに約6種類が自生する。一部の種類が園芸用に利用される。ガレガへ
ゲニスタ属 Genista 87種が知られヨーロッパに多くが自生している。他カナリー諸島や地中海沿岸が主な自生地。ゲ・リニフォリアなどが西オーストラリアなどに広がっている。
サイカチ属 Gleditsia 14種がアメリカ大陸とカスピ海沿岸、インドや日本などに自生する。すべてが樹木。日本では刺の鋭いサイカチが有名。
ダイズ属 Glycine 18種がアジア〜オーストラリアなどに分布する。世界的に重要な豆類であるダイズがあり、山野にはダイズの原種と言われているツルマメが生えている。
カンゾウ属 Glycyrrhiza 熱帯アメリカや北アフリカ、ユーラシア大陸などに約18種類が知られている。また、数種類がオーストラリアにもある。カンゾウは漢方薬や甘味料として重宝されている植物。ウラルカンゾウへ
ハーデンベルギア属 Hardenbergia 3種がオーストラリアに自生する。ハーデンベルギア・ビオラセアが鉢物で使われている。
イワオウギ属 Hedysarum 100種が北半球の温帯域や地中海沿岸に分布しています。日本にもイワオウギやカラフトゲンゲなどが自生していますが、時折園芸でフレンチハニーサックルが出回っています。
インディゴフェラ属 Indigofera 700種が知られており、熱帯〜温帯域に自生している。インディゴフェラへ
インガ属 Inga 300種が知られており熱帯〜温帯アメリカに広く分布している。日本ではなじみが余りありませんがパカイやその仲間の一部が食用にされています。
イノカルプス属 Inocarpus 3種が知られており、マレーシアや太平洋諸島などに広く分布する。タイヘイヨウグルミなどがある。
ヤハズソウ属 Kummerowia 2種がアジアと北アメリカに分布しています。日本にはヤハズソウが草地に見られます。
フジマメ属 Lablab フジマメ1種のみの属で熱帯アフリカが原産で薬用や食用として広く利用されている。
キングサリ属 Laburnum 2種がヨーロッパ中南部〜南東ヨーロッパに自生している。日本ではキングサリが良く知られており人気がある。
ハマエンドウ属 Lathyrus 160種が北半球に広く分布する。野生ではハマエンドウが、園芸ではスイートピーがある。
ハギ属 Lespedeza 東アジアや北アメリカ東部に自生する小低木。約40種ほどが知られている。日本にも数種類が山野に自生している。ハギは古くから日本人に親しまれていた植物の代表でもある。
ギンゴウカン属 Leucaena 熱帯アメリカに多く自生する樹木で約50種ほどが知られている。ギンゴウカンが熱帯地方に帰化植物として広がっている。
ミヤコグサ(ローツス)属 Lotus 100種知られ多くは北半球に分布する。日本では山野にミヤコグサが自生しており、園芸ではロータス・ベルテロッティなどが鉢植えで販売されている。
ルピナス(ハウチワマメ)属 Lupinus アメリカ大陸と地中海沿岸、南アフリカに約200種ほど自生している。特にアメリカ大陸のアンデスやロッキー山脈(カリフォルニア)などに多いようだ。園芸種のラッセルルピナス以外に、ルピナス・ムタビリス、黄花ルピナスなどが最近よく見られる。
メディカゴ属 Medicago 約100種が地中海沿岸、アジア、アフリカ北部などに自生している。草本性で一年草もしくは多年草。牧草として使われ、現在はスプラウトとして使われているアルファルファがある。
シナガワハギ属 Melilotus 約20種が旧大陸の熱帯域やユーラシア大陸、北アフリカ、エチオピアなどに自生が見られる植物。蜜源植物としても知られ、学名もギリシャ語の蜜(meli)とある種のマメ科の植物(lotos)に由来している。帰化植物になっているシナガワハギが良く見られる。
ミモサ(オジギソウ)属 Mimosa 熱帯から温帯のアメリカ大陸に約480種が自生する。日本ではオジギソウが人気のある植物だ。
ナツフジ属 Millettia 150種が知られており、旧世界の熱帯域に広く分布している。日本ではナツフジや庭木に使うサツマサッコウフジが知られている。
ミルベリア属 Mirbelia 32種がオーストラリアに分布しています。黄色に赤のツートンやピンク、ブルーの花などがあり、また自生場所によって葉の形や樹形の違うものなど種類により様々です。 ミルベリアへ
ムクナ属 Mucuna 100種が熱帯地方に自生する。草本から低木まで含まれつる性のものが多いようだ。日本にも天然記念物のアイラトビカズラがある。ムクナ・ベネッティなど綺麗な種類もあるがほとんど栽培されていない。
ネプトゥニア属 Neptunia 11種が熱帯〜亜熱帯にかけて見られ、オーストラリアやアメリカにも自生する。最近日本でもミズオジギソウの名前で夏の水草のひとつとして販売されるようになった。
オルニトプス属 Ornithopus 6種が南米、ユーラシア大陸、地中海沿岸〜アジア東部などに見られます。 オルニトプスへ
インゲンマメ属 Phaseolus 熱帯〜亜熱帯アメリカに約36種あるといわれている。全世界で栽培され野菜としてまた、重要な穀物のひとつとして栽培されているインゲンがある。
プソラレア属 Psoralea 50種が知られており南アフリカに分布している。プ・ピナータが西オーストラリアやニュージーランドでも育てられている。
プテロカルプス属 Pterocarpus 21種が熱帯地方に分布する。薬用として使われる樹木もあり、材なども切り出され利用されている。 プテロカルプスへ
クズ属 Pueraria 17種が熱帯と東アジアに分布している。日本ではクズが身近な場所で繁茂している。
ハリエンジュ属 Robinia 4種が北アメリカに分布する。ニセアカシアなどが庭木や公園樹などに利用されている。
サラカ(ムユウジュ)属 Saraca 11種がインド諸島一帯に自生する。熱帯地方の公園や植物園などに移植され観賞樹として利用されているものもある。また、三大聖木のひとつであるムユウジュがある。
センナ属 Senna 以前カッシア属であった種類がこちらに分けられています。約350種知られており熱帯〜温帯にかけて自生が見られます。モクセンナや鉢物で見られるアンデスの乙女などもこちらに含まれます。
クララ(ソフォラ)属 Sophora 約45種が北半球の熱帯や温帯に自生している。高木になり街路樹などに利用されるエンジュや薬用に用いられるクララなどが良く知られている。
ストロンギロドン属 Strongylodon 12種がフィリピン、ポリネシア〜マダガスカルにかけて自生している。日本では植物園でヒスイカズラが見られる。
スワインソナ属 Swainsona 50種がオーストラリアの乾燥に地帯やニュージーランド南部に自生が見られます。デザートピーが鉢物として出回っています。
トリフォリウム(シャジクソウ)属 Trifolium 約230種が北半球の温帯域に自生しています。草本性で一年草もしくは多年草。牧草や蜜源植物として利用されているシロツメクサが一番知られている植物だろう。園芸ではクリムソン・クローバーや黒葉クローバーなど数種類が販売されている。
フジボグサ属 Uraria 20種が旧世界の熱帯域に分布している。日本では沖縄の一部にフジボグサなどが自生している。
ウロドン属 Urodon 4種がオーストラリア西南部に分布する。 ウロドンへ
ソラマメ属 Vicia 北半球の温帯域に約140種ほどが知られている。すべてが草本性でつる性のものが多い。野菜ではソラマメが利用されている。属名は「巻きつける」のラテン語からきている。野原などにはクサフジなどが見られる。
フジ属 Wisteria 東アジアと北米に約6種知られている。つる性の樹木で日本では古くから鑑賞されていた。フジへ
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